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それぞれの3年分の変化に刺激を受けながら前進 今回は初演とほぼ同じメンバーによる再演で気心が知れているから、稽古場の空気は和やか。 小栗が吉田鋼太郎などと蜷川に軽妙な冗談を投げ掛け盛り上げている。 小栗、吉田の席の間には高橋洋が座っていて、小栗は高橋にもしきりにじゃれついて(?)いる。 一方、成宮は、蜷川にいちばん近い席に座りおしとやかにしている。 出番のない時はツメ磨きをしたり、美しい女性の役づくりに励んでいた。 「小栗と違って僕は、場の空気を読んで冗談言ったり、和ましながらやっていくことが、もともとあまりできないタイプなんですよ」と成宮。 でも、成宮はこのお芝居では出ずっぱりで、それこそ女子になったり男子(の変装をした女子)になったり大忙し。 舞台の上を大いに盛り上げている。 稽古前1ヶ月は仕事を入れずに、舞台の準備に励んでいたそう。 そんな成宮を見て小栗はキリッとした顔で言った。 「この3年間で自分はスキルアップしていると思っていたけど、稽古してみて、成宮も同じだけスキルアップしてるんだなと思った。だから俺も頑張んなきゃって刺激になってますよ」 初演の茶髪から黒髪に変わったオーランドーは、男らしさが増している。 成宮も力強く語る。 「稽古初日に、蜷川さん、小栗、(吉田)鋼太郎さん、(高橋)洋さん、月川(悠貴)君たちと再会して、台本の読み合わせが終わった時に楽しいと感じ、初演の『お気に召すまま』を越えるものが作れるなって確信しました」 今回は彼らの出世ドラマ『ごくせん』(’02)で、高校生役だったふたりの学校の校長先生役を演じた田山涼成が、道化・タッチストーン役で参加している。 成長したふたりと舞台で共演することが田山もうれしそう。 「成宮、男らしいいい顔になったな。初演の時はツルッとゆでたまごみたいにかわいい印象だったのに」と言うのは吉田鋼太郎。 本当だったら、男らしいのは良いこと。でも、ロザリンドは女の子。 「近年、意識して筋肉つけていたから、ラストに着るウェディングドレスがキツくなっちゃった」と成宮は苦笑い。 とはいえ、ラストのウェディングドレス姿はやっぱりキレイ。 3年分オトナになって色っぽさが増した気もする。 俳優が成長した・・・ではOKとはいかないのが蜷川。 「朗々と語るだけでなく、言葉のイメージを豊かに語る」というハードルをみなに課した。 クライマックスの募る恋心を語るシーンでの成宮と小栗は、瞳をうるうるさせてピュアさを感じさせていた。 さらに蜷川はフェイントをかけ、前半はゆっくり細かく進み、後半は突如スピードアップしてみんなを慌てさせた。 「今のところ順調だけど、また急に演出変更!なんて言うんじゃないかなあ」と小栗。 「今回はそんなことないよ。良いものは良いままやるよ」と蜷川。 果たして、本番はどうなる? 全4ページ 写真:大小合わせて25枚もあります。そのうちナリは12枚。 男装したロザリンドの衣装を着て稽古中の写真です。 髪をスタイリングしていない、モンチッチのようなナリ、とってもいきいきとした顔です。 発売日:2007/6/27、 REPO:6/28 ※本記事内の写真画像の無断転載を禁止します |