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「舞台は、何ヶ月もかけて稽古で作り上げたものを、毎日よりよくしていくことが大事なんですけど、例えばセリフをはじめ、変えてはいけないものがいくつもあるんですよ。 それをキープしていかないといけない。 でも、この作品はコメディーということもあって、お客さんに媚びたくなってくるんですよね。 ”笑ってほしい”って。 そんな欲が出てくるとプランが狂ってくるし、蜷川さんからも怒られちゃうわけですよ(笑)。 なので、なるたけ自分を抑えつつ、いいものを目指していく・・・。 その作業が難しくもあり、楽しくもありますね」 「舞台に坂があるんですけど、見ているよりも急勾配なのでかなり足にきますね。 すぐ乳酸が貯まっちゃうからアミノ酸は欠かせないです。 じゃないと翌日、立てない。 足ツボマッサージにもよく行きます。 あとは女役ということで高音を出すので漢方薬だとか加湿器で喉をいたわって。 当然、お酒も控えて・・・あんなにあちこちで好きだっていってる僕が今までゼロ飲みですから! だから、稽古中からここ何ヶ月、全然プライベートが楽しくないんですよ。 ホント、ツマんない男になって。 昨日も部屋で1人、”これじゃカビと同じだな”って(笑)。 でも、それだけのものを懸ける意味がこの舞台にはありますし、前回もそうですけど、人生で”ここぞ!”って時があると思うんですよね。 そこは踏ん張らないと」 「役者としての技術や男としてのたくましさなんかは少し成長したと思うんですけど、恋ってのが苦手なんですよね。 自分のことを相手が好きだとわかるとガンガンいけても、逆の場合モジモジしてる(笑)。 そのへんは、まだまだかな。 でも観る側は、いろんなパターンの恋、女性が出てくるからおもしろいと思いますよ。 シェイクスピアと聞くと敷居が高く思われるかも知れないですが、そんなことはなく、笑えますし、とにかく楽しい。 僕は、どの時代も人間はいっしょだなって思いました。 恋をすれば、とんでもないこともできる。 ほかの誰かがいることで自分も成り立っているんですよ」 舞台で学んだのは「チームワーク」だ。 「誰かが調子が悪ければ、そこをケアしつつ、ひとつのものを作り上げる。 ココですよね、やっぱり。 自己犠牲っていうんじゃないですけど、舞台にしろ映画にしろ、ドラマにしろ、何かひとつの目標にみんなで向かってく一体感がやめられないです」 「人生にはチャンスって必ずあるし、それをモノにしていかないといけない。 今がその”がんばり時”なんです、多分。 また相当ツラくても、この”がんばり時”ってのがわかってくると、もう1歩踏み込めるものなんですよ。 だから、今はかじりつかなきゃいけない時なんだと思います」 2ヶ月という長丁場の舞台も、もうじき終わる。 待ち構えているのは、観光親善大使にもなっているお気に入りのニューカレドニア。 「そういう自分へのご褒美もあるとがんばれる。 これも大事だと思います。 早く海に潜って、ニモにも会いたいですね(笑)」 全3ページ 各ページ毎に1ショットのナリ。どれもバックは真っ黒で、秋モノの衣装 発売日:2007/8/10、 REPO:8/10 ※記事内の文章等、転載を禁じます |