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デビューが舞台で、日頃から演劇への想いを口にしている彼だけれど、この連投は大変なことだろう。 「どうしようってすごく考えました。前後のスケジュールがタイトだったし、のどの心配もあったりして。 前回『ハムレット』のときは、もうガラガラになってしまって、出なかったんですよ、声が。でも今まで、勢いとまわりのエネルギーに乗っかってきたところがあるので、自分から発信するものを自分で再認識したい、っていうか・・・・・なんかね、今年はぼくにとって、修行、って感じです」 というわけで、ここで彼が”修行”することになった役は、ロザリンド〜男装の少女だ。恋人・オーランドー役の小栗旬を相手に、”男優が女性を演じ、さらに男装する”という、多重構造の演技に挑戦しなければならない。 「女の子の役ですけど、観てる人が『気持ち悪い』と思わないようにはしたいな。見かけは男の子なんだけど、女の子の特徴ーちょっと弱かったりとか、そういうところが出てきたりするのも含めてすごく複雑で難しそう。でも、難しいと感じていたものが、実はすごくシンプルでわかりやすかったりもすると思うんで、あまり考えすぎないで素直にいければいいな、と思って」 そう構えずにいられるのは、演出が蜷川幸雄だから、ということが大きい。蜷川の演出を受けるのは、’01年の『ハムレット』でフォーティンブラスを演じて以来、二度目になるが、前回の経験は彼に役者としても人間としても、とても大きな意識改革をもたらした。 「蜷川さんっていう人は、ぼくのことを理解して、それに合った演出をしてくれる。仕事をしてて、自分のことをわかってもらえることって、なかなか少ないんですよ。すごく多くの人と会うし、いろんな人と気持ちがすれ違っていく。そういう中で『あ、ぼくのことを本当に理解してくれてるんだ』って思えることが、まず、すっごくうれしい」 蜷川は前回、最初にこう言ったそうだ。 そう言われた彼は、すぐに壁をなくすことができたのだろうか。 「蜷川さん(の言葉)に、ナイフで刺されまくる、っていうか、血だらけになっちゃうぐらいにされたいとは思いますけど。もう本当にグサッ!とくるんですよ。『わっ、わかってます・・・・・・!』みたいな。でも、恥ずかしいことも、得意なことも、ダメなことも、どんなものでも、一緒にいるとぜんぶ見えるし・・・・・なんか、蜷川さんがいる、もうそれだけでいいんですよ。24時間あって、蜷川さんの時間をどれだけ自分に割いてもらうか、そういうことまで考えてしまう」 生まれて一番最初の記憶・・・お母さんの足の間にはさまれて、スキーをしていた。もうじとつは部屋に誰もいなくなって、わんわん泣いてる場面。 1本の作品の撮影が終わった夜の気持ち・・・その日による。 |
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写真:12枚(その内、1枚は1ページ分のドアップ。4枚はかなり小さめ。)写真は見応えあると思います。 『お気に召すまま』公式ブログ 発売:2004/6、 REPO:2007/6/13 ※本記事内の写真画像の無断転載を禁止します |